緑の選挙戦
このブログでもよくあるように、現在の健康保険のシステムには健康増進や疾病予防の概念がありません。診療をしていると、予防医療が普及していたらこの歯は治療せずにすんでいただろうなぁと思うことがたくさんあります。
常日頃から健康に配慮する人には何の恩恵もなく、疾病の発生の抑制を行うことなく増え続ける疾病に対してのみ保険給付を行うことは本末転倒ともいえると思います。巨額の給付金に対応しきれなくなってきて保険点数の減少を施行され、医科や歯科の現場では多大なしわ寄せに苦しんでいるような状態になってしまいました。今の政治家にこの現状は把握できているのでしょうか?
今年7月に行われる参議院選に、歯科の職域代表として石井みどり氏が立候補を予定しています。なんとかこの現状を政府に伝え、真によい医療が行えるような社会を作るために歯科の期待を一身に背負っての立候補。何回か応援の会に参加しました。石井氏は小柄でハキハキと明るい女性でした。最初に拝見した頃より回を重ねるごとにお話に気迫がこもり、多忙のせいかお痩せになっていました。
もとは広島で開業していらっしゃったのですが、この度の立候補に際し25年続けていた医院を閉じられたそうです。あの小さな体で背負った期待、重圧はいかほどか察しきれません。
先日、TVで放送されていた映画「県庁の星」に印象的なセリフがありました。「改革とは意識を変えることだ」。体制を一変させるような大事は一人ではできませんが、まずはひとりひとりがちょっと疑問に思ったり、選挙権を放棄しないことで少しずつ世論が動くんではないかな、と若輩者ですが思ったしだいです。
Dr.A.S.
投稿日:2007年6月11日 カテゴリー:ブログ