80歳以上で20本の歯が残っている方へ
弘進会 宮田歯科池袋診療所 院長小澤です。
8020運動がスタートして20年と少し経過しましたが、20年前にこの条件を満たしていた80歳以上の方々は20%いませんでした。
昨年この80歳以上で20本以上「歯」が残っている方々が東京都内では約39パーセントに達しました。だいぶ8020運動が多くの方々に理解され普及したと理解してよいのではと思います。
しかし、歯医者としてこのデーターを手放しでは喜べない事実をよく目にしますので少しばかり心配です。
と申しますのは、80歳を超えると様々な病気に突然降りかかる可能性が大きいので、いったん病魔に侵されると、生活習慣が大きく乱れ残っている「歯」に急激に大きな問題が発生する事が有ります。「歯」の治療を行う必要が有っても、今度は全身状態により医者から歯科治療を制限や禁止される事になってしまうケースを多く見かけます。ですから、8020達成を手放しで歯医者としては、喜んでいられません。痛みが無いから大丈夫という発想は、特に高齢者においてはとてもリスクの高い状況になりますので、信頼できる「かかりつけの歯医者」を持ってしっかりと長期的なビジョンで管理する必要があると思います。
少し「おせっかい」かと思いますが、「転ばぬ先の杖」先人はいい言葉を残してくれましたね!そんな発想で歯医者とお付き合いしていかれるようにすると「お元気で長生き」の確立が高くなると思いますので、お勧めいたします。
投稿日:2011年1月21日 カテゴリー:ブログ