副鼻腔(上顎洞)と歯の関係
弘進会 宮田歯科池袋診療所 院長小澤です。
私の副鼻腔炎は抗生物質のお陰でだいぶ回復してきましたが、どうも花粉症が重なって鼻づまりが解消しないのではないかと思っています。今まで花粉症はほとんど問題になるようなことはなかったのですが、今年ついになんだか怪しい状況です。お陰さまで鼻のみに症状が残っていますが周辺症状は消えていますので、鼻の症状が消えれば花粉症が無かった事になり、このまま長引くようであれば、今年から花粉症の仲間入りという事になりますか?
副鼻腔(上顎洞)の事ですが、成長期のころに鼻炎などを頻繁に起こす事により、上顎洞の圧力が大気の空気圧と異なり陽圧となってしまう事で上顎洞の空間が大きくなってしまっている方が多くいらしゃいます。そのような方はパノラマX-RAYを撮影すると上顎の奥歯の根がほとんど上顎洞に有るように写ってきます。3次元が2次元に写るレントゲンでは確実な位置を確認できませんが、上顎洞と歯根が近接している事は確実で、非常に薄い骨により歯根が支えられている事になり、上顎洞の問題が歯の症状を引き起こしやすい解剖学的状況となっています。このようか方は、上顎の奥歯が鼻に悪影響を起こし、歯が原因で上顎洞炎を起こす事も良くありますので、注意が必要です。
お子さんの時に鼻詰まりが多くあった方はこの可能性が高いので、一度パノラマX-RAYを撮影して確認し、さらには余計な鼻の病気を防ぐために予防歯科や早めの歯科治療をお勧めいたします。
投稿日:2011年2月26日 カテゴリー:ブログ, 症例紹介