不慮の窒息
弘進会 宮田歯科池袋診療所 院長小澤です。
平成19年のデーターですが、不慮の窒息でお亡くなりになって方は9142人です。同年交通事故でお亡くなりになった方の8268人を超えてしまいました。そのうち食品により窒息によりお亡くなりになってしまった方は4000人を超えているそうで、1日に11人が不幸にも事故に遭遇している計算となります。
噛み合わせに問題が無く特別に意識しなくても嚥下ができる方にとっては、不思議に感じると思いますが、噛み合わせが狂ってくると嚥下機能に問題が生じる事は良くあることです。健全な方でも歯を噛み合わせず(上下の歯をまったく接触させないで)飲み込んでみれば、嚥下がいかに大変か確認出来るかと思いますので、試してみてください。
結果として、窒息でお亡くなりになる方はやはり歯が無くなってしまっている確率の高い、高齢者が多くなっています。歩かなければ、歩く為に使う筋肉が衰えどんどん歩けなくなるように、飲み込みについても段々と飲み込みに必要な筋肉が衰え簡単に飲み込む事ができなくなり、気管や咽頭に食品が引っ掛かり窒息に至ってしまうようです。
歯が無くなってしまっても、しっかりとした義歯などで噛み合わせが安定していれば飲み込みに必要な筋力の衰えは最小限に食い止める事ができますのであきらめないで、歯医者に相談してください。また、このような事を考えると、歯を大切にする事がいかに重要であるかと感じませんか?予防歯科の重要性がご理解いただけるかと思います。出来る限り早いうちに予防歯科の受診をお勧めいたします。