在宅歯科診療
宮田歯科池袋診療所 院長 小澤です。
先日池袋の有料老人ホームに在宅歯科診療に行ったお話です。
当院にて平成元年から拝見していた患者様方ですが、22年前(当時72歳)の時点でコーヌス義歯の治療をお受けしている方への訪問歯科治療に伺いました。
現在93歳でさすがに少し認知機能が低下してきておりますが、ホームの方の報告では何でも食べてとても元気にしているとのことです。
数年前にこのホームに入所されましたが、認知機能低下により口腔清掃が充分にできなくなり、コーヌス義歯の柱になっている歯が傷みだしたため抜歯となりました。
20年近く使用していたコーヌス義歯はそれまできちんと機能して使い慣れていたようなので、そのままホームの居室にてコーヌス義歯に手を加え総義歯に改造させて頂きました。
その後1年に1~2度訪問して総義歯のチェックと口腔内のチェックに伺っています。
今回も患者様家族からのご依頼にて定期チェックに行ってきました。
認知機能は低下していますが、ずっと以前から長くご自身のお口の中に張っていた義歯はご自身の体に一部のようになっているようです。
ご自身も入れ歯との認識が無いように感じますが取り扱いは解っていました。
このことで、改めてコーヌス義歯の袖の深さを感じました。
今回のケースのように様々な理由にて義歯の状態が変わっても訪問で改造することも可能ですし、とにかく長い間お口の中にて機能してた義歯なので、改造で違和感無く使い続けることが可能です。
髪の毛やまつ毛でも違和感を感じるほど繊細な感覚の口腔内において此の事はとても価値がある事と思いました。
人生100年時代においてはコーヌス義歯は本当にとても価値ある良い治療法だと思います。
投稿日:2022年5月11日 カテゴリー:ブログ, 院長コラム