定期健康診断での歯科健診
弘進会 宮田歯科池袋診療所 院長小澤です。
６年前から都立高校の歯科校医をしており、その中で一番大きな仕事が定期健康診断時の歯科健診です。
この学校は男女共学で、全校生徒約８６０名の歯科健診を１日で行う、かなりハードな仕事です。
今年はコロナも少し落ち着いてきて例年のように新学期が始まってすぐの４月２１日木曜日に行われました。
今年も歯科健診を行なって感じたことは、とにかく歯列不正の生徒さんが多いことです。
その歯列不正は一見するとそれほど悪い歯列不正に見えないので、本人やご家族も歯列に問題が有ると感じていないかと思います。
従って当然ですが歯科矯正治療を受けている方はほとんどいませんので、これからのことが少し心配です。
昨年より歯科健診時にオープンバイト（開口）の状況にある生徒さんのチェックを入れ、どのくらいの方がオープンバイト（開口）か統計を取り始めましたので、結果は後日ご報告したいと思います。
この歯列不正は専門的にオープンバイト（開口）という、歯列不正に分類される歯列不正です。
この歯列不正は、本来２歳か３歳の間になくなる指しゃぶりが継続したり、一度止めた指しゃぶりが３歳以降復活してしまうと、その指しゃぶりが舌の不正運動に移行して、その舌癖が原因になりオープンバイト（開口）となってしまいます。
一度ついた舌癖はよほどの訓練をしない限り継続してしまうので此の不正歯列の歯科矯正はとても難しいと言われています。
また、このオープンバイト（開口）は噛み合わせにとって非常に問題が有り、成人後「歯」のトラブルがとても出現しやすい状況となってしまいますし、発音や咀嚼嚥下にとっても不利な状況となります。
宮田歯科池袋診療所を受診する患者様の多くに、このオープンバイト（開口）が主たる原因となって起こっている口腔内トラブルを抱え、相談に来院する方がいらっしゃいます。
人間の口腔機能において、前歯と奥歯は持ちつ持たれつの関係が有り、オープンバイト（開口）だと前歯の機能が充分に発揮されず、奥歯に何倍もの負担が掛かってしまうため、そのことで様々な口腔トラブルに発展している患者様を多く診察、治療しています。
たかが子供のころの指しゃぶりですが、将来大きな問題が生じることがあります。
信頼できる歯科医院にかかっていただくことが大切だと改めて感じています。
投稿日：2022年7月12日 カテゴリー：ブログ, 院長コラム
